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滋賀県栗東市から(大西)

先日、急いで畑に行き、落花生をほり、畑に干しています.雨が降っているようですが、大丈夫なのか、経験がないので心配です。でも豊作のようです。
今は大根も50本、白菜も10株以上、キャベツ、かぶ、葉もの、里芋、しょうが、レタス、何でもあります.忙しいときに夜にでも種まきをやっているような状態です。本当はそんなやり方はだめなんですがね。
しかしどんなときも、畑だけは土地を余らせないようにするのは、体に染み付いてきました.自分が食べるものぐらいは、つくっていきたいです。そんな暮らしを当たり前に思うようになったのも徳山村の暮らしをみてからです。

さて本題です。
先日川辺川ダム建設予定地(熊本県)に行ってきました。もう通いだして11年くらいになります。
最後まで暮らしているご夫婦に会いにいくためでした。先日各紙で流れましたが、知事が反対をついに表明しました。みなさんもなにかしら耳にしている事と思います。
それ以来まだ行っていなかったんです。別に呼ばれた訳でもなく、ただ行きたかっただけです。
そのご夫婦はちょうどそばを刈っていました。僕は鎌を借り、一緒にそばを刈り、畑にきれいに並べていきました。
「そんなもんでよかばい!」と少しだけ残してやめてしまったんです。なぜだろうかと不思議に思いました。聞いてみると
「熊本からテレビ局が午後にきて、そばを刈っているところを撮影したいから、残しておいてくれないか」と言われたそうだ。
そのご夫婦はとてもいい方でそれに対して、文句一つ言いませんでした。僕も笑ってしまいました。
今もそんな取材をしているんだなって、言葉が出ませんでした。
それは置いておいて、そのご夫婦に少し話を聞きました。
「どうしますか、本当に中止になったら。移転は?」
「多分、引っ越すと思う。この話が10年前だったらね。もう少し村が残っていただろうね」と。
本当に10年前を振り返ると、そこにはまだ村は存在していました。
ダムは中止になるかもしれない。それはいい事ではあるが、本来の村の再生とは、つながらない話であるだろうと、僕は思う。
ダムや村、人間関係、全てにおいて、国レベルで話し合わなくてはならない課題だけが残る。約半世紀のしこりは半世紀分のこる。


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