ぽれーっとした日常(ブログ)

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白川村上映会(大西)

トヨタ自然学校での上映が終わりました。スタッフの方々の努力があって、実現しました。
本当にありがとうございました。
大勢のお客さんがいらっしゃってくれました。
岐阜県内、トヨタ自然学校がある白川村、石川県、富山県、愛知県、長野県と各地から続々と来ていただきました。
多分、満席ではなかったでしょうか。
講演は30分の時間をいただき、話しましたが、うまく話すことが出来ず、皆さんには物足りなかったのではないかと思うのですが、終わったあとのアンケートを見て少しほっとしています。うれしい評価が多く書かれていました。
自分の暮らしに置き換えてみる人や、ダム建設を疑問に思った人など、何かしら心の中で変化があったのではないかと思いました。
声高にダム反対を唱えるではなく、少しずつ、そのことに疑問を抱いたり、考えてみたりすることが大きな進展ではないかと思うのです。そこから新たな考え方が生まれてくるような気がします。
トヨタ自然学校は環境が良く、あまりに贅沢な空間でした。今度はプライベートで行ってみたいなって思っています。
すばらしい時間を初めて会った人と過ごせたことが、なんて贅沢なことか!
そんな場所を提供してくれたスタッフの皆様に感謝します。ありがとうございました。
あれからオートバイにまたがり岐阜県を横断しました。今は美濃地方にいます。
明日は岐阜県可児市で上映が3回あります。そのうちの午前と午後の部に話をしにきます。お近くの方はぜひとも遊びに来てください。

よろず粗忽堂

2008.09.26
よもやま話

本橋さんの古くからの友人で、信州にある出版社「オフィスエム」の編集長 村石さんの
ブログ「村石保のよろず粗忽堂」に、東中野来訪日記が載っていました。
貝原浩さんの鉛筆画展を観つつポレポレに寄りつつ、の旅だったようです。
村石さんの文章は、いつも、みんな読み終わった後ちょっと無言で余韻に浸りつつ
「・・・ほう・・・」「いいねえ・・・」「いいよねえ」と、言葉にできない
ためいきのような感嘆詞ばかりの会話になってしまい・・・。
なんて自分は言葉を知らないんだろうと反省しきり。
来春公開に向けて準備中の映画「バオバブの記憶」のパンフレットの中にも、
村石さんの文章が掲載される予定です。


トヨタ自然学校(大西)

こんにちは。
さて28日(日曜日)の午前10時に岐阜県のトヨタ自然学校で水になった村が上映されます。
11時半から30分ほど話しをする時間をいただきました。何を話ししようか、まだ考え中です。
明日は雨ですが、久々に単車で行こうと計画しています。ですので明日は高山市まで走ります。
実は高山市にもダムの建設予定があるのです。数年前から行ってますが、大島ダムと言う県営の小さなダム計画です。しかし人が、そこで暮らしています。冬は雪に閉ざされてしまうため、春から雪の降る前まで集落の人はそこに暮らしています。そろそろ稲刈りの時ではないでしょうか。
とにかく心地いい集落なんです。人も優しいですし。明後日そこに寄ってみようと、一日早く出掛けることにしました。
自然学校で上映になった翌日は岐阜県可児市で映画祭があり、それにも呼ばれています。そのまま岐阜県を横断する形ですが、頑張ってまいります。

トヨタ白川郷自然学校

東中野に戻ってきました(大西)

東中野での上映が先ほど終わりました。
この一年間、このフィルムを持ち歩き、全国をうろうろさせてもらい、
またここに帰って来たといった、そんな気持ちです。
これからも、岐阜県白川村、同県可児市、愛知県豊橋市、北海道などなど、
まだ旅は続きます。
おととい、朝日新聞に熊本県球磨郡五木村に建設予定の川辺川ダムの記事が
大きく載っていました。
僕も10年以上通っているところです.
知事が建設反対を表明いたしました。
しかし村のほとんどは移転し、残るは数軒だけ。
何のための50年間だったのか。住民の苦悩は計り知れません。
そして何の為の引っ越しだったのか。
知事の決断は僕も賛成なのですが、中止になった議論を大いに
公開すべきだとおもいます。
それほど住民にとっては大きな問題です。
そしてぼくらにとっても大きなことです。
二度と繰り返さない世の中としても、その過程をぼくらは知るべきだと思うのです。

いよいよ「Jドキュメント!」

5years-jdoc-mainimage1.jpg

まだまだ先だと思っていたら・・・
今週末から、下の映画館、ポレポレ東中野で怒濤の2週間が始まります!

   ■特集上映「Jドキュメント」2003-2008
ポレポレ東中野が開館して丸5年。
この5年間を振り返って、話題になった作品やヒットした作品など
選りすぐりのドキュメンタリー・27作品を上映。


   ■追悼上映「土本典昭の世界」
         ードキュメンタリーの海へー
今年6月に逝去された土本典昭監督の追悼上映として、
水俣シリーズなど、17作品を上映。


□日時:9月6日(土)〜9月19日(金)
□場所:ポレポレ東中野 03-3371-0088

とにかく、スタッフが驚く程?の、とても充実したラインナップです。
上映チラシをみながら、「どれをいつ観に行くか・・・」と
頭を悩ませているだけでもかなり楽しい!
もちろん"話題作"の中には「水になった村」も入っています!

 ※「水になった村」9月13日(土)12:20〜上映です。
  大西監督挨拶も予定しています。

とにかく、まずはポレポレ東中野のHPで詳細をご覧下さい。
ポレポレ東中野HP

岐阜上映を終えて(大西)

岐阜大学での上映で関係スタッフには大変お世話になりました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

大学校内の教室でおこないました。
30人ほどのこじんまりとした中での上映でした。
しかしさすがの地元でしたから知人や友人が来てくれました。
徳山に関して、ニュースに敏感な方々が多い印象でしたから、上映後にお話し会も、
やや緊張しました。
地元岐阜市での上映はやや大きめに行った方がいいなっと実感いたしました。
多分反応がいいような気がしますし、若い人達のダムに対しての意識としても聞いてみたい
と、今回の上映で感じました。
岐阜市での上映でこれから企画等、考えて行きたいと思います。

明日から北海道です。7日には夕張に建設中の夕張シューパロダムに行ってきます。
もう通い始めて10年がたったところです。
またその報告をします。お楽しみに!

「水になった村」公式HP

徳山にいってきました(大西)

SA3A0183.jpg徳山が水の底に沈んでから、初めて僕は門入集落をめざした。
案内してくれたのは、映画にも出てくれた広瀬司さん、ゆきえさん夫婦の長男である博(ひろし)さんだ。

徳山村門入は徳山ダムの水没を免れた唯一の集落だが、村民のほとんどは移転地に引っ越している。
門入は下流から入るのは、道路が水没しているため、不可能である。
そのため隣の坂内村の川上という集落からホハレ峠を歩いて越えることになる。

ホハレは頬が腫れるほど寒い峠と言われていて50年ほど前まで使われていた。
しかし道路の整備や車の往き来が当たり前の時代となり、ホハレは使われなくなった。
ゆきえさんの話の中によくホハレの事が出てくる。
「若い頃、栃板や繭玉をよう運んだ。男女が唄を歌いながらな、そら楽しかった」と。
その峠は最近になり使われるようになったが、それでもまだ荒れている箇所がいくつもあった。
あらためて、門入と坂内村の距離の感覚がわかった。

久しぶりの門入。懐かしく、いとおしい。やっと逢えたといううれしさが込み上げてきた。
しかし昔とは明らかに違う。取材中が一番幸せだったと実感した。
そして一つの時代が終わったとも感じた。

博さんと戸入集落に移動した。
満水より10mほど水位を下げていたから一度満水で水没していた木々に緑はなく、完全に生気を失った灰色になっていた。
あの戸入がない。当たり前だが、でもあの水位の高さに驚いた。

山から流れる水は美しいがどんどん貯まる水には流れがなく一気に茶褐色に変わっていった。
徳山の美しさは目の前から消えていた。
なんて人間は愚かなのか。怒りと悲しみが交互に脳裏をかすめる。
そんな複雑な想いと、僕の舞台との再開に充実した日だった。


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